不動産業者の選び方!大手と地域密着型、どちらがおすすめ?

マンションや一戸建てなどの不動産を売却するにあたり、どの不動産会社と契約をするかは売却の成否を分ける重要な問題です。 不動産会社を選ぶ際に最初に考えることは、大手不動産会社に依頼するのか、それとも地域に根づいた中小不動産会社に依頼するのか、ということではないでしょうか。 それぞれメリット・デメリットがあり、売りたい物件の特徴や、受けたいサービスに応じて会社を選ぶことが大切です。 そこで大手企業と地域の中小会社の特徴や違いなど、不動産会社を決める際に知っておきたいポイントをお伝えします。また物件の種類に合わせた会社の選び方もご紹介します。

大手企業と地元の中小不動産業者それぞれのメリット・デメリット

大手不動産会社のメリット

幅広いネットワークがある
大手不動産会社は全国に店舗があり、独自の情報網を持っています。顧客リストが豊富で、その中から見込み客を探し出せます。 また全国の不動産会社が加盟する不動産情報ネットワークの他に、大手企業だけが加入できるネットワークもあり、中小の不動産会社と比較して情報量が潤沢です。情報を広く行き渡らせることにより、必然的に全国から購入希望者が集まってきます。知名度があり安心感が高いことから、購入希望者からの問い合わせも多いです。このため買い手を見つけられやすく、スムーズな売却活動が期待できます。

広告・宣伝活動が充実している
大手企業の大きな利点は、経営基盤がしっかりしており資金が潤沢ですので、大規模な広告・宣伝活動を展開できることです。また一度に大量のチラシ等を発注することで一枚のチラシの費用を安くできるという、スケールメリットがあります。広告・宣伝費を低く抑えられる分、チラシを広範囲に撒くことができ、新聞折り込み広告なども期待できます。会社のホームページも情報が豊富で充実しており、知名度も高いことから多くの購入希望者が閲覧します。
また店舗も駅前など人が多く集まる場所にありますので、物件情報を窓ガラスに掲示することにより、通行人の目に留まる機会が増えます。このように物件情報をよりたくさんの人に見てもらうことができ、幅広く買い手を募ることができます。

売却主・購入者ともに安心感が持てる
大手不動産会社の営業担当者は通常、宅地建物取引士の資格を有しています。また社員研修が充実しており、担当者は一定の基準を満たす実務能力を備えていると考えられます。担当者1人が抱える案件が多いことから、最新動向に精通し、相場観も養われています。
さらに大手企業では各種サービスが充実しています。 例えば売却後に物件に欠陥や不具合が発覚した場合、補償代金を売り主や買い主に代わって負担する、「瑕疵保証」をつけてくれる企業もあります。こうして顧客が安心して取引できるようにしています。売却後の手続きについても詳しく教えてもらえ、アフターサービス等も手厚いといったメリットがあります。 またコンプライアンスに関する意識が高く、顧客や取引先への対応もしっかりしていることも評価できます。 知名度の高い大手企業に物件を紹介してもらうことで、購入者に安心感を与えることができます。ブランド力が信頼を呼び購入者が多く集まるため、高値で売れる傾向があります。

大手不動産会社のデメリット

情報量の多さが意味をなさないことも
大手不動産会社は確かに情報量や顧客の数は多いですが、特定の地域に絞ると地場の中小不動産会社の方が、情報を多く持っている場合もあります。また大手企業は全国に情報を流すことが可能ですが、物件によってはあまり意味がないこともあります。 例えば地方の小さな町の物件情報を全国に流しても、ピンポイントで「その町に住みたい」という人を探し出すのは難しいでしょう。そういった物件を探している人は、直接その町に根付いた不動産会社に行くことが多いからです。

「囲い込み」のおそれも
囲い込みとは、担当者が自力で購入者を探すために、他の不動産会社の仲介活動を意図的に排除する行為です。具体的には次のような行動が囲い込みとされます。
・他社から物件に関する問い合わせが来ても、あえて情報を伝えない
・他社を通して内覧を希望する客に対し、「購入者はもう決まりました」などと嘘を言って、成約を妨げる
囲い込みをする理由は、「両手仲介」を目指しているためです。両手仲介とは、売却依頼を受けた不動産会社が、自社で購入者を探して契約を仲介するものです。この場合、不動産会社は売り主と買い主の両方から、仲介手数料を得られます。1回の契約で2倍の手数料が入ることになります。 しかし囲い込みにより、売り主は幅広く購入者を募る機会を奪われてしまいます。売り主の利益に反する行為ですが、顧客リストを多く抱える大手企業でこうした行動が見られることがあります。

忙しい担当者、当たりはずれも
1人の担当者が多くの顧客を抱えており、必然的に1つの物件に対する対応がおろそかになる傾向があります。対応もビジネスライクで、親身になってじっくり相談に乗ってもらうことや、きめ細やかな対応は期待できない場合もあります。 また個々の担当者の知識や経験、実務スキルに差があり、営業担当者に当たり外れがあります。大手企業だからといって、すべての担当者の能力が高いわけではありません。 その他、大手企業は社員の転勤も頻繁で、地域の特性に関してよく知らない担当者も多いです。

期間優先の傾向
大手企業ではとにかく契約をたくさん獲ることが最優先されますので、3か月の契約期間中に成約に結びつけようとする傾向があります。そのため、売りやすいように強引に値下げを迫られることもあります。

担当者の入れ替わりが激しい
転勤などで社員が定期的に異動しますので、取引後に何か問題があっても担当者がすでに在籍していない場合があります。後任者に引継ぎがあれば良いのですが、取り扱っている件数が多いので、情報が伝わっていないこともあります。

融通が効きづらい
営業方針がマニュアルに則っていますので、会社の業務として規定していないことを頼んでも断られるケースが多いです。また、仲介手数料の値引き交渉はできないと考えた方が良いでしょう。

取り扱ってもらえない物件も
大手の不動産会社は全国に店舗を展開していますが、すべての地域をカバーしているわけではありません。担当エリア外の物件は扱ってもらえないおそれがあります。また価格が低く、収益につながりそうにない物件は断られることもあります。

地域密着型中小不動産会社のメリット

地域の情報が豊富
地域の中小不動産会社は地元で古くから営業をしているところも多く、地域に関する情報を豊富に持っています。取り扱いエリアの広さでは大企業に劣りますが、その地域に特化した経営をして、長年の取引データを保有しています。こういった会社の営業担当者は、大手企業が知り得ない情報をつかんでいることも多いです。また担当者自身、その町に住んでいることが多く、地域の特色を熟知しています。 地元の有力者や投資家にコネクションを持っている場合もあり、独自の顧客網を有しています。 また町の不動産相場に精通しており、相場観も頼りになります。売却価格や売却にかかる期間の予想がおおかた的確です。

きめ細やかな対応
地域の中小不動産会社が大手企業に対抗していくには、顧客の信頼が第一です。そのためお客様への対応が大手よりもきめ細かく、親切な会社が多い傾向があります。親身になって相談にのり、売り主の立場に立った売却活動をしてくれます。 従業員が少ないため会社のトップと担当者の距離も近く、いろいろな事案に対する決定も迅速です。大手と比べ融通も効きやすく、仲介手数料の値下げも交渉できる可能性があります。売却活動の要望にもできるだけ応えようとしてくれます。 私も以前地域の古い家族経営の不動産会社に依頼したことがありますが、頻繁に連絡を頂いてとても熱心に売却活動をしてもらった経験があります。 大手のドライさと比べると人情味があり、顧客と二人三脚で売却活動を成功させる、という意気込みを感じます。

地域限定の購入希望者が集まる
購入希望者が大手不動産会社ではなく、地場の不動産会社に来る理由は、その地域限定で物件を探しているためです。地元に根付いた不動産会社が独自に持っている情報を求めています。地域の中小不動産会社がターゲットとしているのは、まさにそういった方々です。 そのため地域の不動産会社では、売り主と買い主のマッチングが図られます。購入希望者の数は大手と比べて多くはありませんが、本気度が高い人たちが集まってきます。

低価格の物件でも取り扱ってもらえる
大手企業ですと、かなり田舎の物件や古くて買い手が付かないと思われる物件は、断られることがあります。一方地元の中小不動産会社でしたら、地域につてを持っている場合もあり、取り扱ってもらえる可能性が高いです。こうした売却の難易度が高い物件は、しっかりと取り組んでもらえる地域密着型の不動産会社がおすすめです。

敏腕営業マンがいる可能性も
中小の不動産会社は、大企業でトップクラスの成績を誇っていた営業者が独立をして、設立した場合も少なくありません。中小クラスの企業であっても、大手と長年張り合えるだけの力がある、少数精鋭の営業マンで成り立っている企業もあります。また「この地域では大手に負けない」という自負を持って営業をしている会社が多いため、熱意のある優秀な担当者に出会える可能性があります。転勤も少なく同じ地域で長く仕事をしていますので、地域の事情に精通した担当者が多いです。

地元中小不動産会社のデメリット

情報量が少ない
地元の中小不動産会社は主にその地域に特化して経営をしているため、全国展開の会社と比べて広い範囲では情報量に劣る、というデメリットがあります。またエリア外の不動産市場の情報についてはさほど詳しくなく、全国対応していない可能性もあります。

顧客数が少ない
大手企業と比べると、どうしても顧客数は少なく、特に担当地域外の物件に関しては購入希望者が集まりにくい傾向があります。

広告宣伝費にお金をかけられない
資金量が豊富とは言えず、大手企業のように大々的に広告宣伝活動をしてもらうことは難しいでしょう。

宅建士の資格がない担当者も
大手不動産会社では、営業担当者全員に宅地建物取引士の資格取得を義務付ける会社が多いですが、中小の不動産会社はそこまで徹底していないところもあります。 法律では不動産業を営む場合、業務に携わる社員の中で5人に1人が宅建士の資格を有することが義務付けられています。そのため中小企業の中には、宅建士の人数が法定ぎりぎりで経営しているところもあります。 また社員研修などは実施されない会社も多く、社員教育がきちんと行われていない会社もあります。そのため不動産に関する知識があまり豊富でない営業担当者もいます。

大手不動産会社の実績一覧

大手不動産会社は有名金融機関グループ、財閥系、鉄道系グループなどの会社があります。これらの企業はテレビCMなども多く、知名度が高いのでご存じの方も多いでしょう。 不動産の専門紙「住宅新報」を発行している住宅新報社が、毎年大手不動産各社の取扱高や仲介件数などを調査し発表しています。 その資料をもとに「大手企業の売買仲介実績ランキング」をまとめました。取扱高の金額を基準に、大手15社の成績を比較しています。 中でも「三井不動産リアルティグループ(三井のリハウス)」は、3年連続で取扱高・仲介件数・手数料収入、すべてにおいて1位をキープしています。
大手不動産会社 売買仲介実績ランキング(2018年3月) 名称 取扱高(百万円) 仲介件数(件) 手数料収入(百万円) 三井不動産リアルティグループ(三井のリハウス) 1,568,074 40,658 80,035 東急リバブル 1,315,594 24,410 54,897 住友不動産販売 1,257,507 37,058 66,310 野村不動産グループ 800,739 8,561 31,637 センチュリー21グループ 674,499 26,514 31,608 三井住友トラスト不動産 495,124 7,878 20,231 三菱UFJ不動産販売 481,664 5,759 19,403 みずほ不動産販売 396,129 4,237 15,623 三菱地所リアルエステートサービス 234,366 1,162 9,614 大京グループ 173,254 9,805 7,979 大成有楽不動産販売グループ 162,876 4,259 7,025 大和ハウスグループ 153,567 3,611 6,121 住友林業ホームサービス 145,695 4,298 6,711 スターツグループ(ピタットハウス) 120,739 2,412 5,392 東京建物不動産販売 116,056 908 3,420 出典:公益財団法人不動産流通推進センター「2019 不動産業統計集(3月期改訂)」
資料:住宅新報社「住宅新報」
*原則、売買仲介のみの数字で両手取引は1件でカウント

大手不動産会社の選び方

大手不動産会社は知名度が高く信頼も厚いことから、売却依頼をする上で安心感があります。大手といっても不動産会社は上記のように多数ありますので、その中から何を基準に選んだら良いでしょうか。 大手企業の場合、以下の事柄をポイントにしてみましょう。
得意分野は何か
大手不動産会社は一般的にオールラウンドに物件を取り扱っていますが、その中でも会社により得意分野が異なります。不動産会社を選ぶ際には同じ仲介事業であっても、売買・賃貸のどちらの実績が多いのかを確認することが大切です。 各企業の得意分野を知るには、会社の公式サイトが参考になります。会社は力を入れている業務の情報をサイトの冒頭に掲載します。トップページに賃貸物件が掲載されているか、あるいは売買物件かを確認することで、その会社の得意分野を知ることができます。 トップページ以外でも、業務の中心分野の情報がサイトには数多く掲載されますので、売買物件が多いのか、賃貸物件が多いのかを確認しましょう。また、その企業の関連会社が多く取り扱っている物件を調べることも有効です。 その他住宅情報誌などで、どの会社がどのタイプの物件情報を多く掲載しているかを見てみましょう。担当者に会社の過去の実績を聞いてみるのも良いでしょう。

オプションサービスで選ぶ
大手不動産会社の場合、資金力を生かして様々なオプションサービスを用意している会社もあります。例えば次のようなサービスがあります。

①物件保証サービス
売却した物件に不具合や欠陥が見つかった時、引き渡しから一定期間内の場合は、売り主が費用を負担して補修をする義務があります。決められた期間を過ぎて不具合が発覚した時は、修繕費は買い主の負担となります。この期間は契約の際に、双方が相談をして決めることができます。 しかし中古物件を売買する場合、売り主・買い主双方にとって隠れた不具合の存在は不安 材料です。 物件保証サービスは売買を仲介した不動産会社が、引き渡しから一定の期間内に見つかった不具合の補償費用を、代わりに支払ってくれるサービスです。 このサービスがあることで売却主・購入者が安心して取引できます。

②ホームステージング
ホームステージングとは、内覧の際に部屋を見栄え良く飾り付け、内覧者の印象をアップさせるサービスです。プロのインテリアコーディネーターが素敵な家具や家電、小物を配置して、モデルルームのようにセンスの良い部屋を演出します。その間、使わない家具や荷物を一時的に預かってもらうこともできます。ホームクリーニングも希望すればあわせて行ってもらえます。 これらのサービスは有料ですが、ある不動産会社ではホームステージングをした場合、平均で販売期間が3分の1に短縮され、売却価格も若干上がったという実績があります。

③無料の税務・法律相談サービス
不動産会社が契約する税理士や弁護士などによる、無料の個別相談会などを実施している企業もあります。 また不動産の税金情報などをホームページで解説していたり、専用に法律等に関するパンフレットを作成して店頭に置いたりしている会社もあります。そうした会社は税務や法律の情報提供に力を入れており、担当者も関連知識が豊富な傾向があります。

この他、経営方針やコンプライアンスに対する取り組みなども、ホームページで確認しておきましょう。
大手不動産会社はこのように様々なサービスを提供している会社が多いです。その中でもどの会社にするか迷った場合は、いくつかの会社に査定をしてもらうと良いでしょう。複数社から回答を得ることで、物件のおおよその参考価格が分かりますし、その結果を手掛かりに依頼する会社を選べます。 この時に便利なのが「不動産売却一括査定サイト」です。ネットで必要情報を入力するだけで、複数の会社に簡易査定をしてもらえます。不動産会社に直接相談するのは少し敷居が高い、と思っている方は、まずは気楽にネットで一括査定を受けてみることをおすすめします。

地元中小不動産会社の選び方

地域の中小不動産会社は大手企業のように、すべての業務分野をオールマイティーに手掛けている会社は多くありません。たいていの会社はある分野に特化して、得手不得手が分かれます。 中小不動産会社を選ぶ際は大手企業の場合以上に、得意分野の見極めが重要です。また会社や担当者の雰囲気・対応の仕方もよく見て選びましょう。

得意分野の見分け方
不動産会社の中でも(宅地建物取引業者)の業務は主に仲介・売買があり、取り扱い対象はマンション・一戸建て・土地など様々です。また仲介業務も売買の仲介・賃貸の仲介があります。不動産会社によって売却仲介に特化している、賃貸仲介の実績が高い、といった違いもあります。 地元の中小不動産会社がどの分野を得意としているのかは、店舗の窓ガラスや看板に貼ってある物件情報のチラシなどからも判断できます。賃貸物件情報ばかりの場合、売却案件はあまり得意でない可能性が高いです。いくつか不動産会社をまわって、マンションの売却物件を扱っている会社を探してみましょう。 また直接不動産会社の担当者に、どの分野の実績が多いのか聞いてみるのも良いでしょう。

会社の雰囲気をつかもう
大手不動産会社は店舗も大きく従業員数も多く、なんとなく敷居が高い印象がありますが、中小不動産会社は気楽に訪問できるのが良いところです。会社によって雰囲気や従業員の対応が異なりますので、実際に店舗を訪れて話をしてみましょう。

規約違反はないか?
中小の不動産会社は大手企業と比べてコンプライアンス(法令順守)を重視していない会社もあります。そのため規約違反をしていないか、を意識して選ぶことも必要です。 物件案内のチラシ等の表現も、会社選びのヒントになります。不動産業界では自主規制「不動産の表示に関する公正施行規約及び施行規則(平成28年4月1日改正施行)」において、広告等に記載してはいけない用語を定めています。主に次のようなものがあります。

完全、完ぺき、絶対、日本一、日本初、業界一、超、当社だけ、他に類を見ない、抜群、特選、厳選、最高、最高級、格安、激安

これらの言葉は表示内容を裏付ける根拠がある場合以外は、使用を禁止されています。広告にこういった用語が使用されている場合、規約に違反しているおそれがあります。 また、電柱に不動産の物件情報の案内が貼られていることがありますが、これらの広告行為も正式に許可を取っている場合以外は、すべて違反になります。 こうした行為がみられる会社は避けた方が良いでしょう。

売りたい物件の特徴に合わせた、おすすめ不動産会社の選び方

不動産会社を選ぶ時は、物件の特徴を考慮して決めることが重要です。 都心の人気物件と郊外の古い物件とでは、売却活動の方針や内容が異なります。また全国に広く情報を流すことが大切か、それとも地域の濃い情報が大切か、なども物件により変わってきます。そのため売りたい物件の特徴を把握して、相性の良い不動産会社を選びましょう。 以下では物件の特徴別に、大手不動産会社と地域の中小会社のどちらを選んだら良いかについてまとめました。

人気物件

都市部の駅近物件や築浅物件などは、全国から購入希望者が集まります。そのため広く情報を流すことができ、広範なネットワーク力を持つ大手企業が圧倒的に有利です。 またこのような需要の多い地域の人気物件は、若い世代の方が購入を希望する傾向が高いです。若い方は信頼感や知名度を重視しますので、大手の不動産会社を選ぶことが多いです。幅広く人の目に触れさせることができ、買い手が多く集まる大手企業を選ぶと良いでしょう。またこうした人気物件は大手企業が力を入れ、得意としている分野です。

古い物件

建設からかなり年月が経っている築古物件の場合は、地元の中小不動産会社がおすすめです。大手企業では取り扱ってもらえないこともあります。 地元の中小会社は大手企業が扱わない物件を得意とする会社も多いです。地域で古くから営業している会社はその地域の不動産相場に詳しく、古い物件でも適正な査定額を提示してくれます。 また大手ですと売れ筋の物件に力を入れがちですが、中小会社の場合は古くて需要が少ない物件に対しても、時間をかけて熱心に売却活動をしてくれます。 こうした物件は大手の場合、早く売り切りたいために値段を下げる傾向があります。時間をかけてでも希望する価格で売却したい場合は、地元の会社がおすすめです。

田舎・郊外の物件

田舎・郊外の物件の場合はその地域に精通した、地元の中小不動産会社が良いでしょう。 都心部から離れた郊外の物件を探している購入希望者は、「その土地限定」で探している人です。そうした人たちは、地元の情報を目当てに地場の不動産会社に集まります。 地域に根差した不動産会社は、そのエリアに独自のネットワークを有していることが多く、売却活動において、大手よりも有利な場合があります。中でも不動産の売却を得意としている会社を選びましょう。 また田舎の物件は、大手企業の取り扱いエリアではない可能性も高いです。 ただ相続した実家の売却などで、物件から離れた地域に暮らしている場合、頻繁にその地域に足を運ぶことが難しい場合もあるでしょう。そうした場合は、全国の物件を幅広く扱っている大手企業に依頼することも検討しましょう。

投資用物件

アパート一棟などの投資用物件を売却したい場合は、大手不動産会社に依頼しましょう。大手企業は投資物件も多く手掛け、実績も豊富です。個人がマイホームを購入するのとは違い、不動産投資家は数件を一度に購入することもあります。その場合、一定程度信頼ができる、優良な顧客でないと銀行の融資審査が通りません。そうした優良顧客は大手不動産会社に集まってきます。 一方、中小の不動産会社では投資用不動産は対象外で、取り扱った経験がないところも少なくありません。もし中小会社に依頼したい場合は、投資用不動産に特化した、実績や経験が豊富な会社を選びましょう。

広い土地

個人の居住用としては適さないような広い土地を売却したい場合は、地域に関わらず大手不動産会社が有利です。 広い土地は一般企業が工場用地として購入する、また不動産会社が開発目的で購入をする場合が多いです。そのため全国にネットワークを持ち、一般企業とのパイプを持つ大手不動産会社に依頼すると良いでしょう。

狭い土地

狭い土地の場合は一般的に、個人の居住用建物や小規模の事務所などを建設する目的で購入されます。この場合、購入希望者は、「この地域で暮らしたい、事業をしたい」という志向を持っています。そのため地域密着型の不動産会社を訪れることが多いです。居住用に適した狭小な土地を売却したい場合は、地域の不動産会社で、中でも土地の売却実績が多い会社を選びましょう。

分譲で購入した物件の場合

分譲で購入したマンションや一戸建てを売却する場合、その物件の分譲会社に依頼するという選択肢もあります。自分の会社が販売した物件ですので、会社側もいろいろな情報を把握しており、相場観もあります。また面子にも関わりますので、あまり低価格での売却をすすめられることもありません。販売活動も熱心にしてもらえます。 分譲ではなくても購入時に仲介をしてもらった不動産会社に、売却時も依頼をする手もあります。購入時に信頼のおける会社であった場合、安心感を持って売却活動を任せられます。また購入時の資料が残っていれば、物件の情報も伝わりやすくなります。

企業の大きさではなく、ネット対応や担当者の対応で選ぶのも大切

インターネット広告はとても重要

大手不動産会社・中小会社のどちらにも言えることですが、インターネット広告を積極的に活用しているかどうかは重要なポイントです。購入検討者の多くはネットで情報を集めます。そのためネット上で、できるだけ多くの人目に触れる機会を増やすことが大切です。 大手企業の場合は自社サイトが充実しているか、更新頻度は適切かをチェックしましょう。 また不動産ポータルサイトに広告を出稿することも非常に大切です。SUUMO、LIFULL HOME’Sなど大手ポータルサイトは閲覧数が群を抜いており、情報を掲載することで大きな反響があります。少なくとも3つ以上の大手ポータルサイトに広告を出稿してもらいましょう。 大手不動産会社の中には自社サイトのみに情報を掲載し、ポータルサイトは活用しない企業もあります。またポータルサイトへの情報登録は費用がかかります。中小会社の場合、こうした広告活動に費用を多く割けない会社もあります。 その他、契約の種類が一般媒介契約(複数の不動産会社に売却活動を依頼する契約)の場合は、広告宣伝費をあまり出したがらない会社が多いです。このため有料のポータルサイトを利用する広告宣伝活動は、期待できないでしょう。 媒介契約を結ぶ前に不動産ポータルサイトなど、ネット広告の方針について担当者に確認しておきましょう。

信頼できる担当者を選ぼう

大手不動産会社と地元の中小会社のメリット・デメリットについてご説明しましたが、会社選びと同じくらい重要なのが担当者選びです。売却が成功するかは最終的には営業担当者の手腕にかかっています。 実際に不動産会社と媒介契約を結ぶのは、複数社に査定をしてもらった後になります。それまでに各会社の担当者を比較してよく見ておきましょう。 きめ細かいサービスを受けたいのか、とにかく高く売るために実績が多くや実務スキルが高い人に頼みたいのか、自分の考えを先にまとめておくことで、担当者をしっかり選定できます。 信頼できる担当者を見極める際の、チェックポイントをお伝えします。

(1)話を熱心に聞いてくれる
売却物件は1つとして同じものはありません。例え同じマンションの物件でも、売却主の事情や物件の状態は異なります。売却活動ではそれぞれの物件の事情に合った売却戦略が不可欠です。営業担当者が物件特有の個別事情をしっかりと理解し、把握した上で戦略を立てることが売却の成功につながります。 そのため担当者が売り主の話を、熱心に親身になって聞く姿勢を持っているか、ということは非常に重要です。売り主から話を引き出すような話の進め方をしてくれる担当者は、適切な売却活動が期待できます。 逆にこちらの話をよく聞かず、「このエリアでこの築年数ならこれくらいの価格」など先入観で一方的に提案を押し付けてくる担当者は要注意です。

(2)売却経験が豊富で、実務スキルが高いか
これまで手掛けた営業実績も大切です。同じ仲介業務でも売買・賃貸では内容が大きく異なります。また物件種別も一戸建てとマンションなどで業務内容が変わってきます。経験が多く、得意としているのはどの業務・分野であるかを聞いてみましょう。 実務スキルに関しては次の点をチェックしましょう。

・査定額やアドバイスについて、根拠を示しながら説明できる
査定額を提示されたら、価格の根拠を聞いてみましょう。明確で納得のできる説明をする担当者は信頼できます。また売却活動のアドバイスについても、プロの視点から不動産の知識や、これまでの経験を活かした提案ができることが大切です。

・連絡や段取りが速い
こちらの問い合わせに対する返答や、手続き・調査の手配などについて迅速に対応できるかも重要なポイントです。対応が遅い担当者は、購入検討者からの問い合わせや要望に対しても、スピーディーに返答できない可能性が高いです。 売却はタイミングを逸してしまうと、購入者を逃してしまうおそれがあります。テキパキと段取りよく対応してくれるかをよく見ておきましょう。

(3)知識が豊富である
不動産に関する法律や税金制度は、政府により頻繁に改正が行われます。法律や税制の知識が豊富で、最新の情報を常にチェックしている担当者は非常に頼りになります。時勢に合った売却活動や提案が期待できます。 知識があるかを見極めるには、法律や税に関する質問をしてみることです。各会社の担当者に同じ質問をしましょう。回答の内容や、難しい事柄をわかりやすく説明できるか、などで知識の有無を比較できます。 特に宅地建物取引士の資格を持っている担当者は、宅建業法や不動産について一定水準の知識がありますので、安心して任せられます。

(4)明確な売却戦略を立てているか
各不動産会社の担当者は、物件の事情を考慮した売却戦略を立てているでしょうか。売却活動についての具体的なストーリーを描けていることが大切です。 売却期間を考慮した売出価格の設定、広告宣伝活動の内容、購入ターゲット層、買い手がなかなかつかない時はどうするのか。こうしたことを明確に説明できることが、担当者を選ぶ際の判断基準になります。 また物件のデメリットについて、きちんと説明があり対応策を提案してくれる担当者は信頼できます。

(5)最終的には相性で判断も
以上を考慮して比べても、どの担当者が良いか迷う時は、相性の合う人を選ぶと良いでしょう。担当者は売却活動における大切なパートナーです。何か困ったことがあった時に、親身になって話を聞いてくれる、相談しやすい担当者についてもらうと、とても心強いです。 信頼ができ、「この人に頼みたい、一緒にやっていきたい」と思える担当者を選ぶと良いでしょう。

地元の不動産会社に依頼する場合も査定サイトを利用しよう

物件の特徴から地元の中小会社が有利と考えられる場合も、不動産会社に相談に行く前に、インターネットの不動産売却一括査定サイトで、簡易査定を受けてみましょう。査定を申し込んだ物件と同種類の物件に強みを持つ複数の会社から、査定金額を提示してもらえます。地元の不動産会社に行く前に、物件の相場を調べられるメリットがあります。 また実際に地域の不動産会社が算出した査定額が、一括査定の金額と大きく異なる場合、なぜ査定額に開きがあるのか、その根拠を詳しく知る手掛かりになります。 なお一括査定サイトでは大手企業による簡易査定も受けられます。地元の不動産会社に依頼する前に、大手企業がいくらの査定額を提示するか、知っておくことも大切です。地域の不動産会社に相談する際に大手の査定額を伝えることで、競争意識を高められます。査定結果によっては、大手企業に切り替えるという選択肢を持つこともできます。

時間に余裕があれば、両方に問い合わせしてみよう

売却が急ぎでなければ、不動産会社を選ぶ際には必ず複数の会社に相談をして、実際に訪問査定を受けましょう。この時、同じような会社ばかりに依頼するのではなく、それぞれ特徴や専門の異なる業者を選びましょう。 大手企業、地域密着型企業、売却したい物件(一戸建て・マンション)の仲介に強みを持つ会社など、タイプの違う会社に依頼するのがポイントです。 一般的に訪問査定を依頼する会社の数は、3社程度が良いといわれています。多すぎると混乱してしまい、不動産会社選びにはかえってマイナスとなってしまいます。 不動産を売ることは、買い手を探すことです。手間を惜しまず、購入者を探す作業をしっかりとしてくれる不動産会社に巡り合えるかが大切です。仲介会社を選ぶ際には複数の企業を比較して、「この会社なら」と思える会社と契約を結びましょう。

その他、不動産業者を選ぶ際の注意点

大手不動産会社、地元の中小不動産会社のいずれを選ぶにしても、媒介契約を結ぶ前に確認しておきたいことをお伝えします。

宅地建物取引業免許の有無や、行政処分履歴を調べよう

(1)免許番号の確認
不動産の売買や賃貸を仲介する不動産会社は、「宅地建物取引業免許(宅建業免許)」の取得が義務付けられています。免許を取得すると権限者により免許番号が付与されます。 仲介の依頼を検討している不動産会社の信頼性を調べるには、免許を確かに取得しているかを確認することも大切です。無免許の事業者に依頼するリスクを避けられます。 宅建業免許には「大臣免許」と「都道府県知事免許」の2種類があります。2つの差は特にありません。1つの都道府県のみで事業をする場合は都道府県知事免許、2つ以上の都道府県の場合は(国土交通省)大臣免許を取得します。つまり全国展開している会社や、複数の都道府県で営業をする会社は大臣免許となります。大臣免許の方が格付けが高いように思われますが、信頼度に違いはありません。 免許番号には免許権者、更新回数、免許番号が記載されます。 具体的には次のように表示されます。

例*)国土交通大臣 (3) 第98765号
大阪府知事 (1) 第43210号
*実在する特定の業者を表したものではありません。

真ん中の( )内の数字は免許の更新回数を表します。以前は3年ごとの更新でしたが、1996年4月1日以降は5年ごとの更新となりました。
当然数字の大きい方が長年経営をしていることになり、信頼度が高そうに思えますが、一概にはそうとも言えません。 不動産会社は一般に経営破綻しにくい業種と言われており、長く経営しているから良質な営業をしているとは限りません。逆に新しい会社の方が熱意を持って、優秀な従業員を揃えて営業している場合もあります。 また、免許の更新回数の数字は途中で変更になることがあります。 例えば1つの都道府県内で長く事業を続け、更新回数が5回と表示されていた企業が、事業範囲を拡大して、他の都道府県内にも営業所を開設する場合などがあります。それまでの都道府県知事免許から大臣免許へ変更になり、更新回数も(1)に変更になります。 更新回数を信頼度の目安にする方もいますが、参考程度と考えた方が良いでしょう。
免許番号の有無は不動産会社の営業所で確認できます。宅建業免許を取得すると、営業所内に免許番号が記載された標識を掲示する義務を負います。しっかりと見やすい位置に掲示されていれば問題はありません。 その他、次章「(2)宅地建物取引業者名簿の閲覧」でご紹介する、国土交通省ホームページ内の、「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」でも免許番号の確認ができます。

(2)宅地建物取引業者名簿の閲覧
不動産会社(宅建業者)についての詳細情報は「宅地建物取引業者名簿」で閲覧ができます。宅地建物取引業者名簿(以下、業者名簿)とは国土交通大臣または都道府県知事が作成し、宅地建物取引業法第8条で定める事項等が記載されています。
業者名簿は免許申請時に提出された書類をまとめたもので、主な記載事項は次のとおりです。
①免許証番号及び免許取得の年月日
②商号又は名称
③会社の役員等の氏名(法人の場合)
④事務所の代表者等の氏名(個人事業者の場合)
⑤事務所の名称及び所在地
⑥事務所ごとに置かれる専任の宅地建物取引士の氏名
⑦宅建業以外を兼業している場合は、その業種
⑧過去の指示処分および業務停止処分
⑨業者団体への加入状況

業者名簿の閲覧場所
都道府県の役所、または国土交通省の各地方整備局で閲覧ができます。
(ア)大臣免許の場合
・会社の本店がある地域を管轄する整備局の不動産・宅建業関連の担当部署
・会社の本店がある都道府県役場の不動産・宅建業関連の担当部署
国土交通省地方整備局の詳細は、下記公式ホームページから調べられます。
http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bf_000018.html (イ)都道府県知事免許の場合
各都道府県役場の不動産・宅建業関連の担当部署で閲覧できます。各役所の公式ホームページに閲覧の案内が掲載されている場合もあります。ただ訪問の前に念のため、調べたい会社の名簿があるかを電話で確認した方が良いでしょう。閲覧の際は調べたい業者を指定して窓口に申し込みます。

また国土交通省公式サイト「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」で名簿の概要を閲覧できます。調べたい会社の免許の種類(大臣免許・都道府県知事免許)も確認できます。 https://etsuran.mlit.go.jp/TAKKEN/takkenKensaku.do?outPutKbn=
業者名簿閲覧のポイント
業者名簿には上記に記載したこと以外にも、宅建業者に関する多くの情報が掲載されています。閲覧する際には次のことをチェックしましょう。
・役員、事業者の経歴
代表者が不動産業界でどんな活動をしてきた人物かを知ることができます。
・会社や事業の沿革
長く営業している会社か、新しい会社か、事業の変遷なども確認しましょう。
・資産状況、財務状況
法人の場合は、貸借対照表および損益計算書などの財務書類が添付されています。個人事業の場合は最新更新時の「資産に関する調書」を閲覧できます。
・取引実績
申請前5年間の営業実績が次の取引形態別に掲載されています。
①代理・媒介(仲介)の実績…取扱件数、価格、手数料額
②売買・交換の実績…取扱件数、価格
それぞれ不動産の種類「宅地」、「建物(マンションなど区分所有権建物含む)」、「宅地及び建物(建物が建っている土地)」ごとに記載があります。
営業実績を確認することで、どの業務を多数手掛け、得意としているかが分かります。
・株主、出資者
法人の場合5%以上の株主または出資者が記載されています。知名度が低い、または新規事業者で実績の少ない会社でも、大手企業が出資をしている場合もあります。信頼度をはかる基準の1つとなります。

業者名簿閲覧の際に、特に注意したいのは次の事項です。
・短期間で商号や代表者、役員が変わっていないか
・業者名簿に記載されている専任の宅地建物取引士が、依頼したい店舗に実際に在籍しているか
・過去の行政処分など(次章で詳しくご説明致します)

業者名簿では分からないこと
名簿では上記の情報を確認できますが、次の事項については記載がありません。
・消費者から管轄の役所に寄せられた、業者に対する苦情や相談など
・行政処分以外の注意・指導の状況
軽微な違反の場合は記載されません。
・事業者の古い情報
更新のたびに一部を除いて情報が書き換えられますので、それ以前の情報は把握できません。

このように業者名簿で分かる情報にも限りがあります。管轄の役所によっては、窓口に寄せられた事業者の情報を一部教えてくれる場合もあります。また、相談窓口を案内してくれることもありますので、気になるようでしたら相談をしてみましょう。

(3)行政処分の確認
行政処分とは宅地取引業法の規定に違反した、宅地建物取引業者に下される処分です。該当の業者に免許を交付した、国土交通大臣または‎都道府県知事が監督処分を行います。処分対象となる行為や、処分の内容も宅建業法で規定されています。

行政処分の内容
処分内容は次の3種類があります。
①指示処分
3つの中で最も軽い処分で、違反行為を解消し、業務改善を図ることを目的としています。
主に次の場合などが当てはまります。
・業務に関し取引の関係者に損害を与えたとき又はそのおそれが大であるとき
・業務に関し取引の公正を害する行為をしたとき又はそのおそれが大であるとき

②業務停止処分
業務の全部または一部の停止を命じられます。期間は1年以内です。対象行為は下記を含め多岐に渡ります。
・指示処分に違反したとき(改善をしなかったとき)
・宅地建物取引業に関し不正又は著しく不当な行為をしたとき
「不正」または「不当な行為」は明確な定義が無く、解釈が分かれます。
③免許取消処分
最も重い処分で、宅建業免許を取り消します。対象行為は多く規定されていますが、主に次の事項があります。
・業務停止処分に違反したとき
・業務停止処分の情状が特に重いとき
・1年以上事業を休止したとき
・禁錮以上の刑に処せられ、刑の執行の終わりから5年を経過しないものが代表者や会社の役員となったとき

行政処分の調べ方
契約を考えている不動産会社の行政処分歴を調べたい場合は、宅地建物取引業者名簿や国土交通省ホームページ内の下記「ネガティブ情報等検索サイト」で確認ができます。「宅地建物取引業者」のページを表示して、事業者名や都道府県名を入力すると処分内容の閲覧ができます。
http://www.mlit.go.jp/nega-inf/
都道府県知事免許を取得している事業者のネガティブ情報は、こちらからご覧いただけます。 http://www.mlit.go.jp/nega-inf/takken/index.html

掲載されている情報
ネガティブ情報等検索サイトでは次の事項が記載されています。過去5年間の情報を閲覧できます。
・処分等年月日
・事業者名
・本社住所
・処分等の種類(指示・業務停止・免許取消)
・処分内容、処分理由

行政処分情報を確認する上で注意すること
過去に行政処分を受けていても、その後業務の改善を行い現在では問題なく正しい営業をしている会社も多いです。一方で行政処分歴がなくても悪質な事業をして、顧客とトラブルを起こしている会社もあります。 行政処分情報を見る際に大切な事は、処分理由をチェックし、現在どのように事業を改善しているかを実際に確認することです。処分について不動産会社の職員に尋ねても良いでしょう。きちんと処分や改善事項について説明できるようでしたら、真摯に取り組んでいると考えられます。 一方で、繰り返し処分歴がある、処分の時期がつい最近である、などの場合は注意した方が良いでしょう。

業界団体加盟の有無を確認しよう

不動産業界には複数の業界団体(協会)があります。これらの業界団体は、会員の不動産業者の支援や指導、業務のスキルアップのための教育研修などを行っています。 また消費者からの相談窓口が設けられており、顧客と不動産業者との間でトラブルが生じた場合、顧客は会社が加盟する団体に相談ができます。

業界団体への加盟には資格審査があります。各団体は独自に審査基準を定めており、一定の基準を満たさないと会員にはなれません。審査内容は宅建免許の有無やこれまでの実績、業歴、行政処分歴、財務状態などがあります。
また業界団体は消費者保護等を目的として、不動産会社が守るべき自主規制を設けています。加盟業者はこの規制を遵守することを求められます。 業界団体に加盟している会社は上記の審査基準を満たし、自主規制に従って事業をしていますので、一定の信頼を置くことができます。何かの際に相談ができる窓口があることも、消費者にとって安心感につながります。

業界団体への加入は任意ですが加入をしていない会社は、全国の不動産会社が利用する不動産情報ネットワーク(指定流通機構)を利用できません。このためほとんどの不動産業者はいずれかの業界団体に加盟しています。 ただし大手の不動産会社の中には、業界団体に加入していない会社もあります。媒介契約を結ぶ前に、団体に加盟しているかを確認しておくと安心です。

所属団体の確認方法
不動産業界団体は以下の4つがあります。
・公益社団法人 全国宅地建物取引業協会連合会
・公益社団法人 全日本不動産協会
・一般社団法人 不動産流通経営協会
・一般社団法人 全国住宅産業協会
このうち全国宅地建物取引業協会連合会は、宅建業者の約8割が加盟している、全国最大の組織です。全日本不動産協会は、主に仲介事業を手掛ける中小業者が加盟する団体です。この他に大手不動産業者が加入する「一般社団法人 不動産協会」もあります。
宅建業者がどの業界団体に所属しているかは、宅地建物取引業者名簿で確認ができます。また前述の国土交通省サイト「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」の情報にも掲載されています。
https://etsuran.mlit.go.jp/TAKKEN/takkenKensaku.do?outPutKbn=

依頼した仲介不動産会社を変更したい時は

どんなに慎重に不動産会社を選んでも、売却活動が結果的にうまく進まないこともあります。担当者と合わないこともあるでしょう。そうした場合、契約した仲介不動産会社を変更することができます。不動産会社の変更については「仲介不動産会社を変更したい!契約解除のポイントと変更のデメリット」の記事で詳しくご説明していますので、そちらをご覧ください。

まとめ

大手不動産会社と地域密着型中小会社の違いや、物件の特徴別・不動産会社の選び方をお伝えしました。大手企業と中小会社のどちらにもメリット・デメリットがあります。 不動産会社を選ぶ際には、ご自身がどういうサービスや結果を望むのかについて、決めておくと良いでしょう。複雑な利権が絡む物件のため、担当者とよく相談をしたい、または優良物件なのでとにかく早く高く売却したいなど、事情は人それぞれです。 不動産会社を選ぶ際に考慮することはいろいろあります。ベストな売却活動ができるように「この会社なら」と思える、信頼できる会社を選びましょう。

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